米軍横田基地が所在し、アメリカンな雰囲気漂う東京都福生市。駐留米軍人向けのショップが並ぶ国道16号線から一歩入ったところに、かつてパリの地下鉄で走っていた車両が展示されています。
※所有者の方から撮影・掲載の許可をいただいております。この場を借りて感謝申し上げます。また、そもそも見学用の展示物ではないので、訪問の際はマナーに気をつけましょう。
西武拝島線とJR八高線を乗り継いで東福生で下車。都内の市とは思えないほどローカル感がすごくてびっくり。一応ここが横田基地および周辺のアメリカン地区の最寄り駅なんですが…やっぱみんなクルマなのかな。もちろん降車客もチラホラいましたが。
件のパリメトロまでは、駅東口からわらつけ街道を南下していくとたどりつきます(私有地ですので詳細は伏せますが、左手に注意していれば気づくかと)。
アメリカンな街並みがあるのは現地について初めて知りました。予定を変更?して16号線を歩いて向かいました。
到着。一部ブルーシートがかかっており、車体もかなりボロボロですが、パリメトロの車両がそこに!私、パリに行ったことがないものですから、これを観れただけでもかなり収穫というか、そこそこ感動しました。
ただ屋根もなく野ざらしにされており、車体もかなり錆がついた状態になっています。同じ場所の昔の写真も検索すると出てきますが、比較するとかなり色が褪せてきていることがわかります。また以前は妻面の観察もできたようですが、訪問時点ではものが置かれ見ることはできなくなっていました。
ネットで調べたところによると、もともとは西武池袋百貨店でのフランス展に展示するため運ばれてきたようです。その後は杉並区の育英高専(現・サレジオ高専)に置かれていましたが、2005年に高専が町田に移転、それにともないこちらに移動してきたみたいですね(その際車体を短くカットされています)1904年の製造で型式名はスプラグ・トムソン(Sprague-Thomson)型、車番はM.330号とのことです。
では、車内いきます。
車内の様子です。物置になっていますが、往時の様子をとどめています。木造のクロスシートが見えますね。2等車を示すと思われるマークがついているのも確認できます。
マーク類もほぼ原形をとどめて残っています。ロゴはCMP、当時のパリメトロポリタン鉄道時代のもの(?)
そして窓には路線図が…!と思ったら中央線と南武線のものでした。特快が国分寺通過しているので結構古い…
車体にも2等車を示す記号が。ドアの取っ手周りも日本の電車とはかなり違う。
再び車内。当時の広告と思われるポスターがそのまま貼ってある。左のTORNADOは掃除機の、右はDamantというアパレルメーカーの、女性向けフォーマルドレスの広告のようです。
アクセス
参考サイト
お読みいただきありがとうございました。
訪問日:2022年6月