長月研究所の日記

鉄道をはじめとする交通や、旅行のことを中心に書いています。月1更新が目標。

第3回新金線旅客化祈念号宇都宮ツアーでライトラインに乗りに行く

こんにちは。今回は、団体列車で宇都宮に行き、LRTに乗った話を書きます。

去る10月29日、葛飾区の市民団体「新金線いいね!区民の会」の主催により、両国~宇都宮~上野の経路で団体列車「第3回新金線旅客化祈念号宇都宮ツアー」が運転されました。使用車両はE257系5000番台のOM-93編成、9両編成の全席指定でした。

shinkinsen.com

新金線(しんきんせん、またはしんかねせん)は正式には総武線の貨物支線で、新小岩駅の近くにある新小岩信号場駅で総武線の本線から分岐し、常磐線の金町との間を結んでいます。今は1日数本の貨物列車が行き来するだけのローカル支線ですが、南北交通に乏しい葛飾区の南北を縦貫する路線のため、2030年の開業を目指してLRT化の計画が進行中です。

経路は両国駅の3番線ホームを出発、いったん千葉まで行き来た道を戻り、新小岩信号場(旧・新小岩操車場)から新金線に入り金町へ、そこから常磐線武蔵野線東北線経由で宇都宮に向かうというものです。宇都宮からの帰りはひたすら東北線を南下し、上野駅では地上13番線ホームに到着しました。

始まりは雨の両国駅。時間を見誤ってぎりぎりの到着となってしまいました。

旅の始まりを感じさせる3番線

あわただしく乗り込んで、ゆっくりする間もなく定刻通りに両国を出発、新小岩信号場に着くころには雨も上がってました。配線の都合で両国方面から新金線に直接入れないため、わざわざ千葉まで行って折り返しています。津田沼あたりでよかったんじゃあ…?千葉駅入線前には、黒砂信号場で停止する一幕もありました。

幕張本郷付近で京成線と並走

新小岩信号場で乗務員交代

信号場隣の私学事業団の運動場。区がスタジアム建設を計画

新小岩信号場でスイッチバックし、いよいよ旅のハイライトである新金線の走行です。最後部に陣取り、後面展望を楽しみました。

信号場を出発

中川の鉄橋を渡る

街中を走る。用地は複線分だが現状は単線

工場跡の再開発地わきを通り、金町駅に入線

中央部の4号車(サロハ:半室グリーン車)はグリーン室は未使用、普通室は展示スペースとして使用され、地元の小学生によるLRT関連の展示がされました。

車内ではジオラマも展示

たまでんも現代まで残ってたらLRTになってたんでしょうかね。

今回使用のきっぷ。JTB発行の契約(マル契)乗車票です。経路の都合で3枚になっています。

ゴム印なのに「常盤」と誤っているのは何故

順調に東北本線を北上し、13時過ぎに宇都宮に到着しました。

長くなったのでライトライン探訪は後編で。

お読みいただきありがとうございました

【鉄道保存車両】米軍の街のパリメトロを訪ねる(東京都福生市)

米軍横田基地が所在し、アメリカンな雰囲気漂う東京都福生市駐留米軍人向けのショップが並ぶ国道16号線から一歩入ったところに、かつてパリの地下鉄で走っていた車両が展示されています。

※所有者の方から撮影・掲載の許可をいただいております。この場を借りて感謝申し上げます。また、そもそも見学用の展示物ではないので、訪問の際はマナーに気をつけましょう。

西武拝島線とJR八高線を乗り継いで東福生で下車。都内の市とは思えないほどローカル感がすごくてびっくり。一応ここが横田基地および周辺のアメリカン地区の最寄り駅なんですが…やっぱみんなクルマなのかな。もちろん降車客もチラホラいましたが。

件のパリメトロまでは、駅東口からわらつけ街道を南下していくとたどりつきます(私有地ですので詳細は伏せますが、左手に注意していれば気づくかと)。

アメリカンな街並みがあるのは現地について初めて知りました。予定を変更?して16号線を歩いて向かいました。

到着。一部ブルーシートがかかっており、車体もかなりボロボロですが、パリメトロの車両がそこに!私、パリに行ったことがないものですから、これを観れただけでもかなり収穫というか、そこそこ感動しました。

ただ屋根もなく野ざらしにされており、車体もかなり錆がついた状態になっています。同じ場所の昔の写真も検索すると出てきますが、比較するとかなり色が褪せてきていることがわかります。また以前は妻面の観察もできたようですが、訪問時点ではものが置かれ見ることはできなくなっていました。

ネットで調べたところによると、もともとは西武池袋百貨店でのフランス展に展示するため運ばれてきたようです。その後は杉並区の育英高専(現・サレジオ高専)に置かれていましたが、2005年に高専が町田に移転、それにともないこちらに移動してきたみたいですね(その際車体を短くカットされています)1904年の製造で型式名はスプラグ・トムソン(Sprague-Thomson)型、車番はM.330号とのことです。

では、車内いきます。

車内の様子です。物置になっていますが、往時の様子をとどめています。木造のクロスシートが見えますね。2等車を示すと思われるマークがついているのも確認できます。

マーク類もほぼ原形をとどめて残っています。ロゴはCMP、当時のパリメトロポリタン鉄道時代のもの(?)

そして窓には路線図が…!と思ったら中央線と南武線のものでした。特快が国分寺通過しているので結構古い…

車体にも2等車を示す記号が。ドアの取っ手周りも日本の電車とはかなり違う。

再び車内。当時の広告と思われるポスターがそのまま貼ってある。左のTORNADOは掃除機の、右はDamantというアパレルメーカーの、女性向けフォーマルドレスの広告のようです。

アクセス

・JR八高線 東福生駅より南方へ徒歩約9分

 

参考サイト

ekisagshi.exblog.jp

c5557.photoland-aris.com

blog.goo.ne.jp

ameblo.jp

お読みいただきありがとうございました。

訪問日:2022年6月

新潟旅行記1日目-1【新潟駅前バスターミナル】

友人を訪ねて新潟へ旅行に行ってきた。

北へ

1日目。高崎線の始発で一路北へ。着座はできたものの、平日朝なのでまあまあ乗っている。

高崎からの水上行きはちょうどラッシュ時間帯にぶつかるのもあって、それなりに混んでいた。車内は通勤客と通学客が主体で、旅行客を合わせて座席が埋まるくらいの混雑だ。とはいえ新前橋方面からの高崎行きもそのくらいの混雑で、通勤ラッシュとはいえない規模の混雑に感じる。みんなクルマ通勤してるのかな?新前橋を過ぎたあたりで立ち客も増え始め、渋川や沼田といった拠点駅でどっと降りる。車内を見渡してみると意外とスマホに釘付けな人は少ない(東京都心に比べて)。本を読んだり、音楽を聴いたり。ボケッとしたり、あるいは寝たりしている。

水上からの長岡行きは例によって2両編成のE129系。これじゃあ混雑するだろう…と思ったが座れた。昨晩は寝れなかったので、スマホ機内モードにして寝た。途中思い出したように目覚めては魚沼の水田風景を眺めて、そうこうしてるうちに長岡着。やっぱり魚沼は風景がいい。

水上駅は観光客がたくさん降りた

長岡からは10時29分発の快速新潟行き。5年くらい前に乗ったときは旧型115系の3両でえらく混雑していた(しかも続行の各停が4両というアンバランス)が、115系が淘汰されたため新車のE129系に統一され、しかも6両編成という破格の待遇?になっていた。もしかしたら花火大会の混雑対策かもしれない。越後平野をかっとばし、1時間で終点新潟に着いた。

新津から都市風景を走る。そして新津のばんえつ物語客車

新潟到着、駅前のバスターミナルを見る

高架化工事が完了した新潟駅に来るのは初めてで、興奮してたくさん写真を撮った。そして構内の蕎麦屋で昼食の栃尾あぶらげ蕎麦を食す。あぶらげがよく凍みてて非常に美味しかった。新潟唐揚げそばもおいしそうだったが…

その後北口に出て、駅前の風景を写真におさめた。駅前広場は工事中。完成が楽しみだが、同時に新潟交通の駅前バスターミナルが来年には無くなってしまうということでもある…(そして今回の新潟行きを決めた理由でもある)。このバスターミナルは、駅前の幹線道路から直接バスがバックしターミナルに入るという面白い形になっている。これは動画を見てもらったほうがわかりやすいだろう。

youtu.be

www.nicovideo.jp

とにかくここのバスターミナルに興奮して写真や動画を撮りまくっていた。15分も居なかったと思うがすごい楽しかった。以前来た時に完全にスルーしてたのが我ながら謎である。ちなみに翌々日の朝も見に行った。

区間快速」の若干のJR西感。

朝ラッシュの回送率の高さ。

バスターミナルの案内標識をどうぞ

皆さんお待ちかね?、バスターミナルの番線案内の写真集です。

京王団地…聖蹟桜ヶ丘とか高幡不動のあたりにありそう

というわけでバスターミナルの見物を終えたが、長岡の花火大会までは時間がかなりある。どこか暇つぶしにいい場所はないかなと思い調べると、なんと歴史博物館があるではないか。都市史マニアとしては行くしかない。暑さを避けられるしね。

 

次回、新潟市歴史博物館と沼垂散歩、そして長岡花火大会。

財布を忘れて南東北旅行:只見線編

南東北旅行に行ったが財布を忘れてスマホ18きっぷだけで乗り切った旅行記です。

前回はこちら

dhasfaf.hateblo.jp

今回は只見線編。もともと2日目は須賀川にある特撮アーカイブに行く予定だった。しかしここは須賀川駅から1日3本しかないバスに乗っていかなくてはならず、財布が無いので乗れない。というわけでやむなく予定を変更して只見線に乗りに行ったのでした。

朝5時台の会津若松。若松から小出まで出られる便は1日に3本しかないうえ、始発に乗らないと当日中に帰宅できないというあたりが、すごくローカル線。

6時8分の小出行き始発。朝早くにもかかわらず、単行の列車は観光客(と若干の高校生)で座席が埋まっていた。運航が再開されてから観光客で混雑していると聞いていたが、ここまでとは思わなかった。皆さん朝早くからお疲れ様です。しばらく乗ってるうちに空席を見つけ、しばしの睡眠。

西若松でAIZUマウント…ではなく始発の若松行き鈍行とすれ違い。

その後に撮った写真が会津宮下なので、その手前あたりまで寝ていたみたい。

そして車窓には絶景が!確かにこれは、観光客が殺到するのもうなずける。

会津川口でしばしの停車。腹が減ったので駅構内の売店でどら焼きを購入。それにしてもキハE120国鉄色の似合わなさといったら。なまじ只見色が似合ってるだけに。。。

てかどら焼きの写真が食い終わった後のしか無いんだけど。

会津川口を出てからも変わらず絶景の中を走るが、写真だと魅力が伝わりづらい…ここはぜひ読者のみなさんにも乗車して体感していただきたいところ。

そして只見でもしばしの停車。駅前をぶらつき、展示されているSLを見に行ったら危うく置いていかれそうになった。
C58 244は1972年…つまり50年以上前からこの地に置かれているらしい。一ノ関や尻内(八戸)など東北に長くいたようだ*1

只見駅には小さな展示スペースが併設されていた。地元に愛される只見線会津田島に行くバスもあるようだ。

只見を過ぎると、只見川を離れ長大トンネルを延々と走り、30分かけて隣の大白川へ(昔は田子倉駅もあったけど)。破間川(あぶるまと読むらしい。読めねえよ)に沿って走るとだんだん開けてきて、終点小出はすぐそこ。

乗換の時間があるので小出をぶらぶらしてみる。閑散としているものの、市街地の規模はそこそこあるし、車が通るのも多数みかける。

この後は上越線高崎線をひたすら南下して帰宅。

越後湯沢で珍しい形状の信号機を見かけた。

そして、水上でぶらぶらしてたら時刻を間違えて電車が行ってしまい、1時間待ちぼうけをくらった。仕方がないのでどら焼き(きょう2回目)とビールを飲んだ。写真は水上駅前の軒並みを裏側から。構造が面白い。

四季島にも出会えたので、悪いことばかりじゃなかったけど。乗務員さんや乗客のみなさんが手を振ってくれた。

おわり。

 

財布を忘れて南東北旅行:福島中通り編

南東北に旅行に行ってきたのだが、なんと財布を持っていくのを忘れた。青春18きっぷスマホ決済だけで乗り切った、そんな旅行記

前回はこちら

dhasfaf.hateblo.jp

今回は福島中通り編になります。

磐越東線、雨で遅れる。

いわき市はやっぱりでかい、が、繁栄度では郡山と同じか少し下がる程度に見受けられた。駅前空間は整備されててキレイだが。思えばここもぎりぎり首都圏なんだよな。

駅前広場の開放感となんかキレイなショッピングビルが、地方都市っぽい。なんかコスプレイベントをやっていた。繁華街らしきとこにも行ってみたが、あまり人はいない。

いわきから磐越東線(Ban-Etsu-East Line)に乗り換えて郡山に向かう。が、小川郷で大雨のために足止めをくらう。10分ほどで発車できたが、その後も徐行を繰り返し、結局郡山到着が遅れた。そのために郡山で東北本線に接続できず、次の列車を待つことになった。そのおかげで郡山駅前をブラブラすることができたが。市街地まで行けなかったけど。

福島で撮り鉄&散策

郡山から東北本線で北上、福島駅へ。本当は福島交通飯坂線(飯電)に乗りたかったが財布が無いので断念。福島駅から歩いて撮り鉄スポットへ向かう。

福島駅。よく考えたら純民間私鉄と第3セクターが駅を共用しているというのは興味深い。。。

途中、福島アプローチ線の工事現場を見ながら曽根田駅に寄る。イオンシネマの入る商業施設MAXふくしまの最寄り駅で、通勤や買い物利用も多そうな駅である。乗り場の反対側には引退車輛の休憩所が。

20分ほどかけて撮り鉄スポットに到着。飯電の曽根田~美術館図書館前の間に位置し、ちょうど歩道が広くなっている。最寄りバス停は森合。近くにセブンイレブンがあるので便利。本数が少ないうえすぐ日が暮れてしまったのであまり撮影できなかったのと編成が短いので正直迫力に欠ける(失礼だなコイツ)が、701系が撮れたので満足満足。しかし、さっき雨が降ってたのもあり天候が不安定で狐の嫁入り状態であった。そこまで降らなかったのが幸いだが。。。

いきなり電車が来たので最初の2枚は(撮り鉄的には)微妙な出来になってしまったが、それでもそこそこいい画になってるんじゃないかと思う。最後の1枚は暗くなってしまったので調整した。そこ、全部微妙とか言わない。

鉄道写真撮影はマナーとルールを守って楽しく行いましょう。

goo.gl

曽根田駅前のMAXふくしまで夕食を買って会津若松に向かう。

すっかり夜も更け閑散とした会津若松駅を後に、夜道を徒歩20分以上かけて快活クラブに向かった。

 

次回、予定に無かった只見線紀行。

dhasfaf.hateblo.jp

 

財布を忘れて南東北旅行:茨城編

南東北に旅行に行ってきたのだが、なんと財布を持っていくのを忘れた。青春18きっぷスマホ決済だけで乗り切った、そんな旅行記ですよん。

20日午前5時45分。最寄りのJR駅に到着する直前で悲劇は起きた。
「あれ、財布ないじゃん…」
よく考えたら財布を荷物にぶち込むのを忘れていたのである。アホか。取りに行くのも面倒だし、スマホがあるのでなんとかなるだろうと思いそのまま駅へ。そしてそのせいで予定変更せざるをえなくなり…

そんなわけで1日目。常磐線を北上し福島県に向かう。

土浦ニューウェイとモール505

mall505.co.jp

最初に訪問したのは、茨城県土浦の市街地を貫く高架道路、土浦ニューウェイ。

なぜこんな立派な高架道路があるのかというと、つくばと土浦を結ぶ新交通システムを通す予定だったからだとかなんとか*1。その名残か高架道路上には立派なバス停が。本数少ないけど*2しかもエスカレーターまで整備されている。動いてないけど。そしてこの川口町バス停付近には「モール505」なるショッピングセンターが併設されており、土浦駅近くの線路際まで続いている。訪問時はどの店も閉まっており人の姿も見当たらなかった…日曜の朝7時なので当たり前である。飲食店や美容室、さらには自衛隊の事務所まであり、決してシャッター街ではなさそう。三階建てでありながら各階に廊下がある構造になっており、商店街のように歩くことができる。

もともと川が流れていた場所を埋め立てて作っているらしい。首都高といい清渓川といいい、インフラ整備のために潰されるのは都市河川の宿命か。清渓川は復元したけど。

昭和感にあふれSNS映えしそうな場所なので、そういった方面で宣伝をすればいいのではないかとも思う。

土浦駅。貨物ホームが併設されており、一昔前の地方の拠点駅らしさにあふれている。また、サイクリングを町おこしに活用しており、霞ケ浦沿岸や筑波鉄道廃線跡自転車道をアピールしている。
そういえば筑波鉄道廃線跡を見物するのを忘れた。

市役所。駅前の妙に開放的な空間。これもまた地方都市らしい景観。

東海村歴史と未来の交流館 村松軌道企画展

www.vill.tokai.ibaraki.jp

続いて、土浦から水戸で乗り換えて広野行きの赤電復刻色に乗り込み、東海駅で下車。郷土資料館的な場所へ向かう。

昔の塗色を復刻したラッピング。側面だけだと若干京葉線っぽい。

ほんとはE501系に乗りたかったんだけど。

ニュータウンのようにきれいに整備された街並みを歩くこと約10分。これまたモダンできれいな建物が見えてきた。こちらが「東海村歴史と未来の交流館」である。入場料を取られるかとヒヤヒヤしていたが、なんと無料!

今回ここに来たのは他でもない、かつて東海村を走っていた軽便鉄道村松軌道に関する展示を観るため。この路線は現在の東海駅と、海沿いの村松村(当時)にある虚空蔵尊*3を結んでいた。たった7年で廃止されてしまった幻の鉄道らしい。

実物のレールや等身大の汽車模型をはじめ、かなり充実した展示内容であった。これが無料なのだからすごい。そして村松軌道以外にも鉄道や郷土関連の資料が多数。

この辺は常設展示っぽい。あと外で祭りか何かをやっていた。

東海駅に戻り、常磐線に乗る(写真に政治的意図はありません)。

途中日立駅で特急の通過待ちがあったので、少ない時間を利用して駅舎のインスタ映えスポット(?)を見物。

高萩市歴史民俗資料館と長久保赤水

www.city.takahagi.ibaraki.jp

高萩市は、伊能忠敬以前に詳細な日本地図を作製した長久保赤水の出身地。駅前には銅像も建てられているほどの人物だ。彼の業績が展示されている市の歴史民俗資料館を訪れた。駅から炎天下を歩くこと約15分、資料館が見えてきた。ただどちらかというと図書館がメインで、そこに併設されてる感じ。そしてここも入場無料。

長久保は18世紀に活躍した地理学者。伊能のように詳細な測量事業を実施したわけではなく、それまでに刊行された地図や資料の知識を組み合わせて日本全図「改正日本輿地路程全図」を作成したのである。19世紀に作成された伊能図はその正確さから長らく国家機密扱いされたため、長久保の地図が明治初期まで民間で幅広く使われ、一部はヨーロッパにまで出回ったという。

館内には改正日本輿地路程全図をはじめとする長久保製作の各種地図が展示されているほか、農業用具や古代の石器などが展示されている。だが長久保の生涯などを詳細に解説する展示はなく、そこが少々残念であった。館内では改正日本輿地路程全図のレプリカも販売していたが、現金のみの対応だったため買えず。。。

高萩駅。都内でも高萩行きの列車を見かけるのでそれなりに規模の大きい駅なのだろうと思っていたが…意外と小さい。というか1面2線なのか。。。

 

このあといわき市湯本の石炭化石館ほるるにも行きたかったのだが、なんと臨時休業とのことで…リベンジのさいには改正日本輿地路程全図のレプリカも購入したいものである。

福島編に続きます。

dhasfaf.hateblo.jp

*1:2023年6月、つくばエクスプレスの土浦延伸が決定。ついに両都市間の交通が実現か…?

*2:朝の3本だけ

*3:空海創建の真言宗豊山派の寺院。日本三大虚空蔵尊の一つ

【保存車両番外編】港区港南の第一芝浦丸を見に行った

訪問日:2023年7月10日

品川駅の近くに古い船が展示されているというので、訪問してみました。

高層住宅が立ち並ぶ埋め立て地の一角、東京港建設事務所の前に展示されている第一芝浦丸。関東大震災復興を契機とした東京港の整備工事に活躍した蒸気船で、タグボートとして使われていたもの。当時としては最新鋭の技術をつぎ込んだものだったようです。昭和49(1974)年退役。

どんな船かも知らずに訪問したので、思ってたよりも小さい船だなというのが第一印象でした。が、脇の階段を上がってみると、やはり船舶なので結構大きく見えました。

道路から見て後ろ側にも入れるようになっており、説明看板が設けられています。

さて、写真にも写っていますが、付近は首都高羽田線東京モノレールが通っており乗り物好きにはたまらない空間となっています。少し南側には新幹線の回送線(そして旧貨物線の大汐線…今後JR羽田アクセス線となる予定)も通っています。

というわけで、モノレールと一緒にパチリ。

おまけ

バスで少し行ったところにある品川台場食堂(東京出入国在留管理局そば)にて、お金がないのでかけうどんを食べました。すごくおいしかった!次はカツカレーを食べに行きたいです。

アクセス

・品川駅港南口より都営バス品99系統「港南四丁目」下車徒歩2分

#市区町村訪問ポイント を算出してみた

今まで訪れた市区町村の数を数値化し、ポイントとして算出できるサイトができたようです。

hanishina.github.io

この「訪問」という行為の厳密な定義は難しいですが、今回はこのサイトに書いてある定義を参考に、「自発的に明確な意思を持って訪れた場所」を訪問地としました。
そのため、「乗り換えの合間のわずかな時間に駅前をちょろっと見物した」「とりあえず足を踏みいれた」といった市町村は除外しました。ただし乗り継ぎ時間にしっかり駅周辺を散策したと自分が思っている市町村は含めています(「しっかり」の定義って何やねん)また昔行った場所で記憶があやふやな場所も除外しました。実は小さいころ家族で沖縄に行ったのですが、どこに行ったのか全く記憶にないので沖縄県はすべて除外しています。こちらは、いつか個人で旅行に行きたいものです。

さて気になるポイントですが、今回は1620ポイントと参出されました。わかりづらいですが、以下のアミカケ部分が訪問市区町村となります。こうやって見ると北海道や中国地方の山間部、南九州、南四国、東北中央部あたりがスカスカなのがわかりますね。
まあ全市町村制覇とか別に興味ないので、いいんですけどね(言い訳)。

訪問した市区町村の地図

ところでこれ、東京特別区はともかく、政令市の行政区までポイントの算出対象として扱ってるんですよね。こういうとアレですが、ちょっとイジワルやな!と思いましたw

また、既訪問地の最北端は北海道初山別村、最東端は北海道浜中町、最西端は長崎県対馬市、最南端は東京都小笠原村(実際は沖縄のどこかの可能性アリ)となっています。

今回は以上です。お読みいただきありがとうございました!

記事編集時点で抜け漏れ発覚してて草

舎人公園千本桜まつりと舎人ライナー駅構内の桜ラッピング

2023年4月1・2日に東京都足立区舎人公園で開催された「舎人千本桜まつり」に行ってきました。

www.adachikanko.net

コロナもあって4年ぶりの開催となりましたが、会場では警察や消防、交通局をはじめ、足立区や周辺の飲食店や企業、NPOや区の機関などが出店しており、大盛況でした。

楽しいおまつり

この祭りは単に桜を見ながら散歩したり飲み食いしたりというだけではなく、前述のとおり地元企業や公的機関の広報会場でもありました。ブースやマスコットキャラの着ぐるみにとどまらず、消防車や警察車両に自衛隊車輛、スーパーアンビュランス、さらには地震体験車まで動員され、見ているだけでも面白かったです。またどれもこれも大人気で、地震体験車に乗るのに1時間も並ぶことになりスーパーアンビュランスに乗れなかったのが気残りでした。

地震体験車は震度4~7で段階的に揺れるというものでしたが、震度7クラスになるとまともに動くこともできません。そこにタンスでも倒れてきたら絶望的ですね。本震が来る前にどれだけ身を守る行動ができるかが重要だと感じました。地震体験後は防災用品と引き換えることができ、長期保存のできるビスコやクラッカーなどをもらいました。ビスコを食べてみましたが市販の物より若干薄味かな?と感じました。気のせいかもしれないけど。

東京都交通局のブース。クリアファイルなどを配布していた。とあらんも登場

足立区建築防災課のブース。耐震設備の紹介をしていた

清掃局ではゴミ収集車を展示。エコグッズ配布も

自衛隊車輛の展示。1枚目の軽装甲機動車がかっこいい。ダークナイトバットモービルを思い出した

西新井消防署の展示。軽消防車があるとは知らなかった。救急車の内部見学にも長蛇の列

超人気のスーパーアンビュランス。デカい

地震体験車は大行列(笑)

うすあじビスコ


また足立区と友好都市である栃木県鹿沼市のブースも出展されていました。鹿沼は親戚が住んでおり何回か行ったことがあるのでとても興味深く見させていただきました。

鹿沼名物のこんにゃくを使った味噌田楽。あつあつでおいしかった!

 

ライナー焼きなるものが売っていたが時間の都合で買えず…涙

桜のお写真のコーナー

ネモフィラも咲いてますよ

駅構内の桜ラッピング

さて、千本桜まつりのもう一つのハイライト(?)が、駅構内に施された桜モチーフのラッピングです。

ですがこのラッピング、桜よりもキャラクターのほうが前面に押し出されており、いささかキャラクターありきのラッピングという感があります…。

この「NT-リリ」というキャラクターは舎人ライナー330型を擬人化したもので、AGTである当路線の性格を反映しアンドロイドという設定になっています。駅構内などでも見かけることができます。また舎人ライナーの路線カラーであるピンクと緑があしらわれており、桜や公園の自然と調和する色合いになっています。ちなみにピンクは桜ではなく“街の活性化”をイメージしているとのこと。

こちらのキャラクター無しラッピングは以前からあったような気が

既存のラッピングとコラボした、舎人公園熊野前のラッピング。熊野前は「東京さくらトラム」(!)の宣伝

おまけ

グッズなどが飾られた日暮里駅の事務室も必見。

祭りに合わせて増便してました

お読みいただきありがとうございました。

【鉄道保存車両】西鉄大牟田市内線204号(福岡県大牟田市、大牟田駅西口)

九州唯一の大手私鉄西日本鉄道(以下西鉄)。同社はかつて路面電車をいくつか運行しており、全廃された今では一部の車両が保存・展示されております。前回は門司港の148号を紹介しましたが、今回は!大牟田駅前でカフェとして使われている大牟田市内線204号を紹介いたします。

204号車は、かつて西鉄大牟田市内線で走っていました。大牟田市内線は市街地の旭町から大牟田駅前を経由し、南部の県境に近い四ツ山との間を結ぶ路面電車でした。現在では西鉄バスが当時と近いルートを走っています。大牟田市内線が1952年に休止(のち廃止)になってからは久留米と八女を結ぶ福島線を経て福岡市内線にうつりました。1975年に廃車後は、山口県光市の図書館、大牟田市内のうどん店を経て、2019年に現在地へやってきました。

説明版

外装

車内は改装されカフェとなっており、気軽に入ることができます。せっかくなのでコーヒーを外装は、大牟田市内線時代は青系の塗色でしたが、いまは福岡市内線時代の茶色系ツートンとなっています。

運転台・出入り口付近

内装。コーヒーおいしかったです

アクセス

・JR鹿児島本線西鉄天神大牟田線 大牟田駅下車すぐ

通勤地獄!北京北郊の「西二旗」駅

まず、こちらの動画をご覧ください。

www.youtube.com

これは中国北京の北郊にある地下鉄西二旗(Xi Er Qi)駅の朝ラッシュの様子で、2013年に撮影されたものです。東京でもみられないほどの超混雑となっています。これは、北京の郊外を走る2つの路線(13号線、昌平線)が当駅で合流しているからでしょう。

さて、私は2019年3月にこの駅を訪問し、通勤ラッシュの様子を観察しました。それが以下の動画になります。

youtu.be

以前に比べればだいぶ緩和されたものの、それでもなお殺人的に混雑しております。ほかにもホームドアの整備や整列乗車の普及など、はっきりと目に見えるかたちでの混雑緩和・安全性向上の施策がとられているのがわかります。映っている車両の色も違いますね。2013年版は改修前のDK5型と思われます。また、動画後半に登場するピンク色の昌平線もかなりの混雑でした。ドアが開いてぎゅうぎゅうづめだった乗客がどっとホームになだれ込んでいく風景は壮観です。

都心方向からの電車を降りたところ。これでもかなり混んでいるが…

都心方面(西直門)に向かうホームはこのとおり過酷な混雑を見せる

大量の通勤客が西直門行きになだれ込む。押し屋も活躍

到着した昌平線の電車から大量の乗換客がなだれ込む。都心への道のりは長い

また、昌平線の途中駅朱辛荘から13号線の霍営を経由し都心方面に向かう8号線が開通しており、これがバイパスとして大きく機能していると思われます。帰りは8号線で北京都心へ戻りましたが、こちらもなかなかの混雑でしたよ。当時は都心の手前の中国美術館まででしたが現在は繁華街の王府井や前門に直行できるようになり、さらに乗客が流れていることでしょう。

朱辛荘駅に到着した昌平線電車

朱辛荘で出発を待機する8号線電車

8号線の混雑も負けていない

どのみち都心へはかなりの長距離を移動しなければならず、他人事ながら大変そうだなと感じました。
(例えば繁華街の西単に行くには、ここで乗り換えた後13号線で西直門へ行き4号線に乗り換える必要があり、昌平線沿線からは乗換が多い。西二旗~西単でさえ45分はかかる)

そして2020年からの新型コロナウイルスの流行を迎え、西二旗駅を取り巻く混雑状況も大きく変化していることでしょう。残念ながら現状については調べられていないのですが、混雑が緩和されているといいですね。
なお、昌平線に関しては混雑緩和のための千鳥停車を導入したこともありました。

dhasfaf.hateblo.jp

おまけ

朝6時から混雑する地下鉄4号線(南京からの夜行便で北京南駅入りしました)。

 

【鉄道保存車両】西鉄北九州線148号(福岡県北九州市門司区、門司港レトロ駐車場)

九州唯一の大手私鉄西日本鉄道(以下西鉄)。同社はかつて路面電車をいくつか運行しており、全廃された今では一部の車両が保存・展示されております。今回はその中から、北九州市門司区のものを紹介します。

門司港レトロ地区の中心部、高層マンション「門司港レトロハイマート」のすぐ近くにあります。ハイマートにある門司港レトロ展望室を観光したついでに寄るのもいいでしょう。

1940~1985年の間、西鉄北九州線で走っていた100型です。同形式は日本車輛製と汽車製造(現・川崎重工)製の2種類ありますが、これは後者になります。かつては北九州市の主要部を結ぶ重要な交通機関でしたが、モータリゼーションやJR鹿児島本線の増便・新駅開設などにより全廃、現在では西鉄バスに置き換えられました。かつて多くの市民や労働者を運んだ148号車は、門司港レトロ地区の片隅で当時の繁栄を静かに伝えています。訪問時は、担当者と思しきおじさんたちがたむろしていました。

個人的には、両端にドアが1つずつついてる構造が好きですね。側面の所謂「バス窓」や左右非対称の前面がかわいらしくて、時代を感じますね。

もともとは企救丘の交通科学館に展示されていたものが、閉館ののち塗色を変え移転してきたようです。でもこんなに海に近いのに、塩害とか大丈夫なんですかね…?

この路面電車が走ったであろうルートを西鉄バスで追いかけるのもおすすめです。特に門司港レトロ~小倉都心部を走る70、72、74に乗ればダイナミックな車窓が楽しめます。

西鉄のWebミュージアムに詳しい解説があります。冬以外の日曜日は内部公開もしているようです。

www.nishitetsu.co.jp

アクセス

・JR門司港駅より徒歩約8分
西鉄バス北九州「レトロ鎮西橋」徒歩約5分

【保存車両番外編】三笠公園のD51/横須賀市

記念艦三笠と東郷平八郎

日露戦争で無敵と称されたバルチック艦隊を打ち破った日本海軍の連合艦隊。そこに参加していた戦艦のひとつ「三笠」は軍港都市横須賀の三笠公園に保存展示され、市内を代表するスポットとして親しまれている。

今年(2022年)のGWにそこを訪れ、三笠の艦内を見学したのだが、甲板を歩いているとなんとSLが目に入ってきた。

炭水車に何か文字が…よく見えないけど

土砂降りの雨に降られながら三笠を降り、SLの前へ。

よく見たらこれ、本物の車両じゃなくて、非常用の貯水槽である…。車番は、D51 101。現役時代は東北や中部で活躍した車両で、特に横須賀と関連があるわけではなさそうだ。とすると、車番は数字の見栄えの良さから選ばれたのだろうか?それなら1号機とかの方がよさそうな気もするが。。ちなみに、本物は静岡県島田市で保存展示されている模様。

土砂降りのせいで写真があまり撮れなかった。Orz

余談だが、記念館三笠もなかなか面白いので是非中に入ってみることをオススメする。

アクセス

京浜急行横須賀中央駅より徒歩約15分
・JR横須賀駅より京急バス中央1(横須賀中央・三笠循環)「三笠公園」徒歩すぐ

【保存車両番外編】上福岡の新幹線トイレ

この前新座~ふじみ野界隈をサイクリングしていたら、上福岡駅近くの福岡中央公園で面白いものを見かけた。

上福岡方面から見た公園。奥に見えるのが、UR都市機構の上野台団地

公園地図に「新幹線トイレ」の文字が!

これが「新幹線トイレ」だ!東北新幹線の200系を模している。夜に見たらちょっと怖いかも

貯水槽。

埼玉新聞の下記記事によれば、利用開始は1989年。もともとは東海道新幹線の青色にする予定だったらしい。現在はトイレではなく防災倉庫として使われている模様。

saitama-np.co.jp

ちなみに、長崎県佐々町にも同じような新幹線トイレがあるようです。こちらは東海道・山陽新幹線100系を模しているみたい。

c.nishinippon.co.jp

アクセス

東武東上線上福岡駅より徒歩約5分

【鉄道保存車両】9687(および京浜急行デハ236号)(埼玉県川口市、青木町公園)

訪問日:2021年11月24日、2017年5月21日

川口市青木町公園に展示されている9600型9687号機(と、展示されていた京急デハ236型)。

f:id:dhasfaf:20220308214519j:plain

正面から

9600型蒸気機関車は大正期に製造された旧鉄道省の貨物用中堅蒸気機関車(展示板より)。
毎月第二・第四日曜日には柵の内部に入り、9687号にもっと近づいて観察できる。

f:id:dhasfaf:20220308214701j:plain

f:id:dhasfaf:20220308214703j:plain

左から詳しく

f:id:dhasfaf:20220308214658j:plain

f:id:dhasfaf:20220308214722j:plain

f:id:dhasfaf:20220308214706j:plain

右および真後ろから

f:id:dhasfaf:20220308215432j:plain

少々見づらいが、設計図面

///

同地には2017年まで、京急電鉄230型デハ236号も展示されていた。こちらは老朽化にともない京急に引き取られ、修復ののち現在は京急ミュージアムに展示されている。

f:id:dhasfaf:20220308214749j:plain

f:id:dhasfaf:20220308214745j:plain

在りし日のデハ236号。外装はボロボロ。画質もボロボロ

f:id:dhasfaf:20220308214742j:plain

移設作業中の風景。後ろの屋根が9687号の展示

230型は1929年、京急の前身の一つである湘南電鉄の開業時に登場した電車。軽量化された車体や眺めのいい大型窓など、当時としては先進的な車両だったらしい。
1978年に引退後は川口市児童文化センターで保存、同センター閉館後は先述の青木町公園に保存されていたが、40年ぶりに古巣に帰ることとなった。よかったね。

f:id:dhasfaf:20220308221118j:plain

f:id:dhasfaf:20220308221121j:plain

ピッカピカになりました。2022年2月24日、京急ミュージアム横浜市西区)にて

アクセス

・JR西川口駅より徒歩15分ほど
国際興業バス西川07系統など「青木公園」徒歩約3分
国際興業バス川18、川23、川20系統など「青木公園入口」徒歩約3分