2020年も折り返しを過ぎ、7月ももうすぐ終わるところですが、皆様いかがおすごしでしょうか。
さて、ついに始まりましたね。2020年東京オリンピック。7月24日の開会式は感動しました。いやー、この目で見られてよかった。
記事書くのサボってたら終わっちゃったじゃねえかよ
…というのはさておき。
コロナウイルスの対策として北京地下鉄の一部路線で快速運転が実施されるようになった模様です。しかしネット上では情報が散乱しており把握しづらかったため、この記事を書きました。北京在住の知り合いなども介してそれなりに情報をまとめてみたつもりですが、情報の正確さは保障いたしかねますのでご容赦ください。
※出典としてTwitterやWeiboなどの投稿を引用しています。
北京地下鉄で始まった快速運転
快速運転が始まったのは、6号線、9号線、八通線、昌平線の4路線です。快速列車の運行形態は各路線ごとに特徴があります。
- 6号線
6号線は北京の市街地を東西に貫く路線で、通州副都心(北京城市副中心)へのアクセス路線として、そして1号線および八通線のバイパス線として機能しています。待避可能な駅もあり、快速運転に一役買っています。
快速列車(時刻表内▲)は3月31日から運行されており、朝は副都心方向(潞城方面)、夕方は逆方向で運行されています。日中時間帯の運行はありません。都心部では各駅に停車し、副都心の周辺部、青年路駅~郝家府駅間をノンストップで走ります。時刻表をよく見ると、快速の前を走る各駅停車(■と■)は途中駅で快速の通過待ちをしている、ということがわかります。このほか、途中駅止まりの列車(●と●)も設定され、乗客の分散を促しているのがわかります。
- 9号線
北京西駅を経由し、都心西部を南北に結ぶ9号線。上り(国家図書館駅方向)のみ、日中および夜の時間帯に各駅停車2本に対して1本の割合で運行されています(日中約10分間隔、夜間約15分間隔)。ターミナルの郭公荘駅を出発すると途中六里橋駅のみ停車し、北京西駅からは各駅に停車します(時刻表内数字○囲み)。2019年12月31日より運行しており、北京西駅の混雑緩和が目的みたいなので、もしかしたらコロナとはあまり関係がないかもしれません。
www.weibo.com※上記リンクが見られない場合はこちらから
- 八通線・昌平線
両者は郊外と都心を結ぶ路線で、それぞれ通過駅が異なる列車を連続して走らせる、いわゆる千鳥停車方式を導入しています(おそらく3月24日から)。そしてその隙間に途中駅始終着の各駅停車を挟んでいる形で、なかなか複雑になっております。しかし、なぜか上り方向の快速列車は設定されてないようです(誤解だったらすみません)。それにしても昼間との本数の差がすごい。
北京地下鉄はコロナ禍を機に見違えるほどの輸送改善を行っていて、現地の市民の驚きを呼んでいる。
— 新空调硬座普快卧 (@YZ22_334251) 2020年3月31日
乗車率を可能な限り下げるために、輸送力の最大化を図っており、その中で「千鳥停車」「快速運転」が陸続と導入されている。千鳥停車は、効率の良い平行ダイヤを組むために短い駅間で行われている模様 pic.twitter.com/uEFM6UF0yP
これと同時に北京地下鉄では、一部路線について駅時刻表の公開も始めました。各駅に掲示されているほか、公式Webサイトでも閲覧できます。
ちなみに北京在住の知人いわく、こういった運行形態は東京メトロを参考にしたと言われているそうです(北京地下鉄の上層部が過去に視察に訪れたとのこと)
重慶地下鉄でも新たに開始
ほか、重慶の地下鉄でも快速運転がスタートしました(7月から?)。空港や重慶北駅を通る10号線、そして4号線~環状線の直通快速です。乗り換えが解消されるのはいいことですね。
10号線と4号線の直通運転を開始した重慶地下鉄。
— 平立剖 (@PingLiPou) 2020年7月23日
各停と急行の区別は上海とは違って普通列车と直快列车、まだ急行運転が浸透していない中国では大站车などの表記の方が乗客視線では分かりやすいだろうけど、これはこれでアリ。両者の色の違いにもう少し鮮明性が欲しいところ。
画像は微博から拝借 pic.twitter.com/TFIAmL1qIZ
その他の都市における地下鉄の快速運転
中国ではほかに、上海(16号線)と広州(14号線、21号線:いずれも郊外路線)で快速運転が行われています。上海16号線では既存の快速に加え、6月18日から新たにノンストップ便の運行も開始したようです。
上海地下鉄の公式微信によると、午前に都心を出て午後に帰ってくるダイヤで、平日のみの運行。終点の滴水湖駅ではシャトルバスに接続し、滴水湖駅周辺の臨港新都市地区の生活やビジネスの利便性を向上させるねらいがあるようです。
おまけ
2019年12月より、連雲港市で通勤列車も運行されているようです。近郊型のCRH6を充当しており、赤いラッピングも施されているもよう。
おわりに
中国ではここ数年、とてつもない勢いで各都市の地下鉄が建設され、世界有数の地下鉄大国になりました。最近では地下鉄での快速運転や、国鉄の近郊路線整備など都市鉄道の多様化も進んでいます。中国の都市鉄道の発展にこれからも注目していきたいと思います。