長月研究所の日記

鉄道をはじめとする交通や、旅行のことを中心に書いています。月1更新が目標。

架空鉄道と、それを取り巻くコミュニティについて

さて、私は架空鉄道というものを趣味にしているわけですが、それについて以前別の場所で書いた記事を転載します。

架空鉄道って何だ?

まず架空鉄道とは何か、ということについてですが、これは文字通り、空想の鉄道を創作して楽しむというものです。空想的な要素が入っていれば、どのようなカタチであれ架空鉄道と言えるでしょう。有名なところだと、「銀河鉄道の夜」における銀河鉄道や、「きかんしゃトーマス」におけるソドー鉄道もその一種ですね。
インターネット上では多くの架空鉄道が公開されており、以下のサイトなどから参照できます。

www.irnavi.net

架空鉄道ジャンクション

↑架空鉄道の網羅的リンク集。

iraonline.jimdo.com

架空鉄道コミュニティの現在・概説

主にインターネット上における架空鉄道コミュニティの歴史については、下記のサイトで詳しく紹介されています(同じ内容は、前述の日本架空鉄道協会Webサイトにも掲載されています)。

架空鉄道Wiki - 架空鉄道Wiki

上記の内容をかいつまんで説明すると、
・インターネット上では、2ちゃんねる(00年代)→Twitter(10年代)にかけて大きな盛り上がりを見せている。
・また2000年前後には、VRSや日本架空鉄道協会(初代)といった「2大」コミュニティも存在したが、いずれも消滅。
・00年代後半以降はコミュニティの分化が進み、小規模なコミュニティが立ち上がっては消えていったりした。
といったところでしょうか。まあ、そもそも2ちゃんねるからTwitterの流れは、架空鉄道に限らず多くの界隈に言えることでしょう。

twitter.com

また、ニコニコ動画において「A列車で行こう」や「SimCity」といったゲームにおいて鉄道会社を想定し、それを取り上げた動画群のコミュニティ「ニコニコ鉄道株式会社」も盛り上がりを見せ、規模を広げています。

ニコニコ鉄道株式会社 Wiki*

オフライン上では、同人誌ベースでの活動も多々見られます。中には”InterCityNetworks”を運営する「七郷空想事業部」のように、数人単位で活動する架空鉄道系同人サークルもありますが、やはりTwitterなどオンラインでの活動も多くなっているようです。

七郷空想事業部 on web

架空鉄道界を盛り上げようとする、同人誌・ニュースサイトの活動

コミュニティの話からは脱線しますが、架空鉄道を題材とした雑誌やニュースサイトを創ろうという動きもありました。ニュースサイトとしては「架鉄新聞」(katetsu.net)や、「架空鉄道ニュース」(kakutetudounyu-su.jimdo.com)などがありました(両者ともリンク切れ)。もっとも前述の架空鉄道NAVIにはトピックなどの投稿機能があるため、これで事足りるという意見もあるかもしれません(もちろん、別個でニュースサイトを立ち上げる意義はあると思います)。雑誌については、自ら同人誌を発行・頒布する「城東高速鉄道」(サークル名:城東高速・沿線協議会)が、アンソロジーという形で複数の架空鉄道を紹介する同人誌を製作した実績があります。同協議会は、2018年度版の発行も予定しているとのことです。

【2017年版】架空鉄道紹介誌の作成→絶賛頒布中 | 城東高速・沿線協議会

また、似たような内容傾向を持つ、月刊誌の体裁をとった雑誌をpdf形式で頒布しているWebサイトもあったと記憶しているのですが、残念なことに失念してしまいました。
このあたりは近年の状況しか追えていませんが、上記のように架空鉄道界を盛り上げようという動きもWeb上の様々な場所に見受けられます。

現状について個人的に思ったこと

架空鉄道コミュニティの多くにいえるのは、”横の連帯が薄い”ということです。ただし例外があって、Twitterは様々なスタイルの架空鉄道作者が広いつながりを見せています。ただしそれはあくまでTwitterというコミュニティでのつながりであって、ジャンル・スタイルの違いがそのままコラボレーションにつながるという例はほとんど見られないというのが、Twitterコミュニティに2年ほど参加しての感想です。ですが、これはTwitterアカウントを持っていないとどうしようもありません。また、Twitterでの発信が容易なことから、自前でWebサイトを持たずにほぼTwitterのみで情報を発信する架空鉄道や、サイトを持っていてもTwitterでの発信が多くなり、更新が滞りがちになってしまうケースも多く見られます(まあ、私も現時点でサイトを持っていないのですが)。

というわけで、種々の架空鉄道を横断するようなコミュニティがあればなあと思うのですが、まあ今さら新しいWebサイトを立ち上げるのもどうかと思いますし、現状架空鉄道NAVIがその役割を担っている(べき)かなと思います。

以上、架空鉄道のコミュニティについて、私見を簡単にまとめてみました。視点の偏りや抜け落ちが多々あると思いますが、大目に見てください…間違いなどありましたら指摘していただけると幸いです。

3泊3日の九州旅行

久々の更新です。11月23日~26日が休みだったので、九州に旅行してきました。

主な目的

  • 宮崎県都城市立美術館の特別展鑑賞
  • 北九州をぶらぶら
  • ついでに鹿児島や熊本もぶらぶら

使用きっぷ

  • 旅名人の九州満喫きっぷ(全日程)
  • 北九州都市圏1日フリー乗車券(25日)

旅程

特記なし路線名はJRです。

11月23日(1日目)

1.ソラシドエア051便 羽田空港06:45→宮崎空港08:00
空港到着後にカメラが壊れた。なので写真はすべてスマホです。

2.宮崎空港線5008M(特急にちりん8号) 宮崎空港09:25→宮崎09:35

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この区間内に限り乗車券のみで特急にも乗れる

3.日豊本線6759D 宮崎10:48→西都城12:08
都城市立美術館の特別展「メッセージ2017 南九州の現代作家たち」を鑑賞。空想地図作家の今和泉隆行さんの作品が目当てでしたが、ほかにもいろいろな作品が展示されており、楽しめました。

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電化区間ながら気動車間合い運用だろうか。速度がやけに遅かった
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都城のレトロな街並み!

4.日豊本線6955M 都城16:00→鹿児島中央17:41
鹿児島市内をぶらぶらし、桜島フェリーにも乗船。

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地方でも新車が走ってるのはイイですね

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意味もなく桜島丸に乗る
11月24日(2日目)

1.鹿児島市電 高見馬場→谷山→南鹿児島駅

2.指宿枕崎線324D 南鹿児島07:39→鹿児島中央07:46

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朝の谷山駅

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通勤客でにぎわう。このあたりの市電は専用軌道

 

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南鹿児島駅。車内は通勤通学客が多く、ロングシートの車内は立ち客が多数

3.鹿児島本線2432M 鹿児島中央08:29→川内09:17

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こちらも、2両編成の車内から多くの通勤通学客が降りてきた。途中駅には鹿児島に向かうサラリーマンらしき人も見えた

4.肥薩おれんじ鉄道6126D 川内09:22→八代11:59

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くまモン仕様。もう1両、水族館のラッピング車両を連結

5.鹿児島本線6336M 八代12:10→熊本12:49
市電と熊本電鉄乗りつぶし

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上熊本駅。熊電の駅舎(右寄り)はコンパクト

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くまモン仕様。かわいい

てか、市電の写真撮ってないwww

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みんな大好き御代志駅。ホームとバス乗り場が直結。時間の関係か中高生の客が目立った

6.鹿児島本線5354M 熊本17:49→大牟田18:37
2両編成の電車は帰宅ラッシュで混んでました。参った参った

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7.鹿児島本線4368M(快速) 大牟田18:41→博多19:45
やっぱり快速は速くて快適ですね。

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11月25日(3日目)

1.西鉄天神大牟田線各停 西鉄福岡(天神)5:17→二日市

2.西鉄天神大牟田線急行 二日市→西鉄福岡(天神)

3.地下鉄空港線筑肥線 天神→筑前前原→博多

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西鉄、地下鉄、筑肥線。305系かっこいい。でもドアチャイムがJR東と同じ…

 

4.鹿児島本線3286M(快速) 博多09:10→門司港10:44
九州鉄道記念館を見学した。

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さすがに福北間快速に415の4連はきつい

5.鹿児島本線2343M 門司港12:57→小倉13:09

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駅舎は改装中でした

6.北九州モノレール 小倉→企救丘→志井
高速道路と併走したり、丘陵部の住宅地を通ったりと、車窓が面白い。

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西武池袋線ではない

7.西鉄バス北九州34番 下志井→砂津
モノレールから見えた丘陵部の住宅地が面白そうなので、そこを経由しそうなバスに乗りました。

8.西鉄バス 砂津→室町・リバーウォーク
ゼンリン地図の博物館に行きたかったが、休館日でした。その後、魚町や旦過市場をぶらぶら。

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砂津(小倉駅の東1キロにある。かつての路面電車車庫)のバスターミナルに隣接するショッピングセンター・チャチャタウン

9.西鉄バス北九州1番[特快] 魚町→黒崎
ところで”快速”は見なかった気がするんですが…

10.鹿児島本線 黒崎→八幡

11.西鉄バス北九州40番 八幡駅戸畑駅
八幡あたりの丘陵部を通り若戸大橋を渡ろうとしたのですが、時間の関係で断念。

12.鹿児島本線2355M 戸畑18:23→博多19:59

13.地下鉄空港線 博多→赤坂
元祖長浜屋でラーメンを食した後、夜のシーサイドももちをぶらぶら。

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14.西鉄バス139番[都市高速] 博物館北口→福岡空港
さすがに疲れたので、都市高速経由のバスでそのまま空港へ

11月26日(4日目?)

スターフライヤー040便 福岡空港07:00→羽田空港08:30
この後、複数の大学祭を見物してから帰宅。

オマケ

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(お、Jか?)

2018/08/27 写真を追加

韓国の地図博物館で地形図を買った話

(2018/08/23 修正)

こんにちは。先月韓国に行ってきました。今回は、その韓国の地図博物館やら地形図やらについてです。 

ある日ソウル近郊の水原に行ってみました。そこでもらった観光地図を見てみると地図博物館の文字が。これは行かねばと思い、観光案内所で行く方法を聞いて、バスに乗り込みましたが…なんと寝過ごしました(爆)。しかも、実は逆方向だったというおまけつき。

別の日に盆唐線で行きました。知らない方のために説明しますと、ソウルと水原の間を鉄道で移動する場合、京釜線、およびそれに並行する地下鉄1号線(急行電車も走っている…数えるほどしかないけどね。まあ特急も走っているから、そんなに不便ではない?)を利用するのがメインルートです。盆唐線は1号線とは別に、途中城南市の盆唐ニュータウンを経由してソウルと水原を結んでいます。さて、詳細情報も下調べを怠ったためよくわからず、とりあえず近そうな霊通駅で降りて、水原市のバスに乗り換えてみたんですが。あのバス、外国人に利用させる気が全然ないですね…英語案内すらなく、ハングルがわからないともうどうしようもありません。 

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1号線の電車。盆唐線の電車は赤い部分が黄色になっている

で、なんとか地図博物館にたどり着きました。ここには日本でいう国土地理院に相当する国土地理情報院(National Geographic Information Institute, NGII)が所在しています。なぜかソウル中心部ではなく、郊外のしかも市街地から離れた場所にありますが、日本の国土地理院がつくばにあるようなものでしょうか。ですが、情報院の周辺には住宅地(韓国によく見られる高層アパートが多い)はあるものの、近隣には地方裁判所を除き官公系施設はないようです。西には亜洲大学、少し北には光教ニュータウンがあるようですが。なんか韓国はやたらかっこつけたニュータウンが多い印象です。あ、それは日本も変わらないか。 

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博物館の入館は無料でした。屋内に入るとホールがあり、地球の大型模型が展示されています。中に進んでいくと、朝鮮やそれを取り巻く世界の地図の歴史、測量に使用する道具、さらにはGIS(地理情報システム)の紹介や設備などが展示されていました。また、独島や東海(日本海の韓国における名称)の国際的正当性を主張するためと思しき展示もあり、かなりのスペースが割かれていました。正直これには閉口しました…まあ、政府機関の傘下にある博物館ですから、当然ではありますが、つくばにある地図と測量の科学館と比べても多かった印象です。ほかにシミュレーターもあったのですが動いておらず、正直全体的にいまいちでした。屋外には、電子基準点や経緯度原点といった設備が展示されていました。こういったものは日本とさほど変わりありませんね。

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朝鮮初の本格的な測量に基づいた地図を製作した、金正浩。韓国の伊能忠敬ともいうべき存在か

 

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電子国土基準点

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大韓民国経緯度原点

見学した後、ここで地形図を買おうと思い立ちました。もともと地形図が買えたらいいなと思っており、国土地理情報院の所在地である以上確実に買えるだろうと思い、フロントにいた職員に片言の韓国語で「地形図を買いたい」と伝えました。すると日本語を話せる職員の方(東京に留学していたとのこと)がやってきて、地形図を印刷している部屋に入れてもらいました。もともとは地形図は大量に保管していたそうなのですが、需要の減少もあり、現在は注文を受けるとインクジェットで印刷しているとのことです。ソウル中心部のソウル(서울)と城東(성동)の図葉を購入しました。1枚300円くらいで、日本とそこまで変わらない価格でした。なお、韓国は現在臨戦態勢下にあり、軍事的な理由もあって、25000分の1より詳細な地形図は国外持ち出しができないようです(同様の理由により電子地図も国外からの閲覧不可)。

色々なお話も聞けてとても楽しかったですが、あちらからしたら迷惑だったかもしれません…ソウルで地形図を購入したいという方は、国際電子センターにあるハンジン地図か、鍾路にある中央地図文化社に行きましょう。もっとも、電子センターのハンジン地図も行ってみたんですが、営業しているのに店員さんがいませんでした。ちなみに、電子センターの9階はオタクフロアで、ゲームやアニメグッズを売る店がたくさんあります。もっとも、ほとんど日本のアニメやゲームばかりでしたが。

さて、国土地理情報院へのアクセスですが、ソウルから行く場合、首都圏電鉄1号線(京釜線)で水原駅に向かい、そこからバスに乗り換えるか、広域バスに乗るのが便利です。最寄りのバス停はKT東水原支社(KT동수원지사)です。水原駅前の観光案内所では日本語が通じるので、わからないことがあったらそこで聞いてみるとよいでしょう。

広域バスは以下の路線が()内の駅とを結んでいます。
1007-1(蚕室駅、水西駅)
7000(舎堂駅)
M5121(ソウル駅)
M5422(江南駅、良才駅)
運賃は日本円にして230円ほどと、かなり安いです。

中国・昆明のてっぱく 雲南鉄路博物館

皆さんこんにちは。今回は、約半年前(2017年1月8日)に行った、中国雲南省昆明にある鉄道博物館について書きます。

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正式名称は「雲南鉄路博物館」といいます。昆明北駅に隣接しており、地下鉄の駅がすぐそばにあります(D出口が隣接)。

博物館の入口はもともとの昆明北駅を利用しています。この駅はもともと狭軌鉄道のターミナル駅で、ベトナム国境の河口という街に向かう昆河線などが乗り入れていました。しかし昆河線標準軌化されたため廃止され、現在では1日数本のローカル列車が乗り入れる駅となっています。ちなみに、狭軌のことを中国では"窄軌"といいます。

入場料は大人1人10元ですが、在籍している大学の学生証を提示したところ、学生価格の5元で入場することができました。

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前述の理由から、狭軌鉄道に関する展示が多いのがこの博物館の特徴です。また、高速鉄道に関する展示も充実しています。

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謎の近郊型電車…。中国にも「国電」の時代が到来!?(いちおう、CRH6という近郊型が増殖中です@2019/8)

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昆河線や春城号(後述します)などの地元に関するトピックも力が入っています。また広大な昆明南駅(高速鉄道の駅)の模型も必見。 

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車両展示コーナー。こちらは「春城号」という(中国では珍しい)特急電車で、昆明を起点とした観光特急に用いられていました。車両内に入って座席に座ったり、運転体験ができます(30元くらいだったと思います) 

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こちらはかつて昆河線で走っていた車両(ガソリンカーだったかな)。昆河線はもともと、ベトナムがフランス領だったころに゙滇越鉄道"として建設されました(滇=雲南)。そういった経緯のためか、ミシュランのタイヤをはいています。ゆりかもめや日暮里舎人ライナーのような新交通にはよくある話ですが、普通鉄道でゴムタイヤ付き車輪というのは珍しいですね。欧米ではほかにも例があるみたいですが。フランス人のための列車ということで、内装は豪華です。

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標準軌用機関車"東風2058号車"、および狭軌用"東方紅号"。東方紅というのは毛沢東共産党をたたえる歌曲の題名とのことです。さすがに大陸の機関車はでかいです。圧倒されました。他にも高速鉄道の車内を模したコーナーなどもありましたが、写真を撮り忘れてしまいました。10元の価格の割にはかなり充実した展示といえるでしょう。昆明を訪れる際はぜひ行ってみてはいかがでしょうか。

なお、目録などのお土産を売っていたのですが、買いそびれてしまいました。買わぬ後悔より買う後悔。

それではまた。

横浜のJICAの鉄道関連トークイベントに行きました。

先日、横浜で開催されたトークイベント「日本の鉄道、アジアを走る」に行ってきました。2427junctionどっと混むの管理人杉林佳介さんと、「東南アジアを走るニッポンの廃車両」の著者斎藤幹雄さんという、アジア鉄的には重要なお二方が出るということで、これは見過ごせませんでした。特に2427junctionのほうは、アジアの都市鉄道サイトの草分けともいえる存在ですので。また、言うまでもなく斎藤さんの著書も読了済みです。

トークショーではまず斎藤さんがミャンマー・ネピドーやボルネオのサバ州で撮影した、日本からの譲渡車両の写真や動画を、現地でのできごとを交えながら紹介し、その後杉林さんがインドネシアミャンマー、フィリピンの鉄道について、独自編集のクオリティ高い映像と写真で紹介(現地のポップスらしき曲をBGMにしていた)。JICA主催ということもあり、日本からの譲渡車が話題の中心でした。杉林さんも、通学で利用していた東京メトロ東西線の5000系がインドネシアに譲渡されたことで、興味をもったとのこと。その後JICAの職員のかたから、海外における鉄道建設・運営の協力について、インドの高速鉄道計画と、ミャンマーの鉄道高速化を例に説明。

トークショー終了後は、杉林さん製作の鉄道模型の運転展示も行われていました。また、実際に杉林さんやその他の海外鉄の方ともお話しすることができ、とても楽しかったです。ありがとうございました。 

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トークショー後に展示されたエンドレスレイアウト。手前の東急のクリアファイルは配布資料

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塗装や女性専用車ラッピングはもちろん、開きっぱなしのドアや屋根上の人々まで、再現が細かい…

ちなみに、現在では屋根上の乗車は禁じられているとのこと。ということは混雑がヤバイのだが、車両数を増やしたり運転本数を増やすなどして、どうにか対応しているらしい。また、インドネシアには独自開発の車両もあるが、故障が相次ぎ数年で廃車になってしまっているらしい。京葉線ニートレインかよ。というわけで、古くても快適な日本の車両は現地でも受け入れられているそうで。こっちではもう使わないのにあちらでは良いものとして使われているというのは、日本人としてうれしい反面、インドネシアの人々は日本の最新車両なみの快適さは享受できていないということでもあるので、いつかインドネシアの車両が日本よりも快適になるといいでしょうね。 

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フィリピンで走っている車両。なんと通勤電車の203系を客車として使用している。電化されていないとはいえ、よくもこんなことを思いつくものである。またインドネシアもそうだが、投石対策の金網が張られていてものものしい。 

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こちらはインドの首都デリーの地下鉄車両。シンガポールの地下鉄と似ているかな…?日本ではまず見ないデザインがおもしろい。 

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現地でも日本時代の行き先表示を出して運行している列車も多い。しかもその行き先が、例えばメトロ東西線の車両だと大手町や快速高田馬場といったレア幕だらけ(定期運用設定は無い…はず)。また定期運用があるとはいえ、各停元住吉も結構レアじゃないかなと(ちなみに車庫がある)。

もっとも最近は、現地仕様の行き先表示に改修されているようですが。また日本時代には無かったトレインビジョンもついてるとのこと。 

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帰りは馬車道から汽車道を通って日ノ出町まで歩いて京急で帰宅。通過する2ドア快特を見送りエアポート急行に乗ったものの、やはり2ドアだとドア付近に人がたまり、乗降に時間がかかるようで、横浜手前で信号停車…。ラッシュ時間帯に2ドアはやはり無理があるな…。横浜でしばし道草をくったあと、幸運にも復刻色ダルマの普通車でえっちらおっちらと帰りました。前面展望と加減速を楽しみました。

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おまけ。行きの東横線渋谷駅にて撮影。しかし沿線民でない僕には乗る機会がまずない…

しかし東横線はFライナーがやけに混んでいる…急行も同じ本数なのに人気が無いのかな…。そしてみなとみらい線は別運賃…渋谷から横浜と馬車道で170円?くらい違うので困る…。というのもみなとみらい線東横線の延長では無くてあくまで地下鉄乗り入れという扱いなんでしょうかね。もともと横浜線と直通する予定だったらしいし。そうだとすると、ある意味日本で唯一、両端で地下鉄に乗り入れる私鉄ということ…?

2か月ぶりの更新となっちまいました。いろいろ行ったり行かなかったりしたんですが、面倒だったり体調が不良だったりでやらずじまいでした。なんというかすっきりとした文章を書くのは難しい…。