長月研究所の日記

鉄道をはじめとする交通や、旅行のことを中心に書いています。月1更新が目標。

中国・昆明のてっぱく 雲南鉄路博物館

皆さんこんにちは。今回は、約半年前(2017年1月8日)に行った、中国雲南省昆明にある鉄道博物館について書きます。

f:id:dhasfaf:20190808161340j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161334j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161353j:plain

正式名称は「雲南鉄路博物館」といいます。昆明北駅に隣接しており、地下鉄の駅がすぐそばにあります(D出口が隣接)。

博物館の入口はもともとの昆明北駅を利用しています。この駅はもともと狭軌鉄道のターミナル駅で、ベトナム国境の河口という街に向かう昆河線などが乗り入れていました。しかし昆河線標準軌化されたため廃止され、現在では1日数本のローカル列車が乗り入れる駅となっています。ちなみに、狭軌のことを中国では"窄軌"といいます。

入場料は大人1人10元ですが、在籍している大学の学生証を提示したところ、学生価格の5元で入場することができました。

f:id:dhasfaf:20190808161510j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161343j:plain

前述の理由から、狭軌鉄道に関する展示が多いのがこの博物館の特徴です。また、高速鉄道に関する展示も充実しています。

f:id:dhasfaf:20190808161347j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161357j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161420j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161426j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161416j:plain

謎の近郊型電車…。中国にも「国電」の時代が到来!?(いちおう、CRH6という近郊型が増殖中です@2019/8)

f:id:dhasfaf:20190808161401j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161404j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161408j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161412j:plain

昆河線や春城号(後述します)などの地元に関するトピックも力が入っています。また広大な昆明南駅(高速鉄道の駅)の模型も必見。 

f:id:dhasfaf:20190808161430j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161455j:plain

車両展示コーナー。こちらは「春城号」という(中国では珍しい)特急電車で、昆明を起点とした観光特急に用いられていました。車両内に入って座席に座ったり、運転体験ができます(30元くらいだったと思います) 

f:id:dhasfaf:20190808161437j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161446j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161503j:plain

こちらはかつて昆河線で走っていた車両(ガソリンカーだったかな)。昆河線はもともと、ベトナムがフランス領だったころに゙滇越鉄道"として建設されました(滇=雲南)。そういった経緯のためか、ミシュランのタイヤをはいています。ゆりかもめや日暮里舎人ライナーのような新交通にはよくある話ですが、普通鉄道でゴムタイヤ付き車輪というのは珍しいですね。欧米ではほかにも例があるみたいですが。フランス人のための列車ということで、内装は豪華です。

f:id:dhasfaf:20190808161442j:plain
f:id:dhasfaf:20190808161500j:plain

標準軌用機関車"東風2058号車"、および狭軌用"東方紅号"。東方紅というのは毛沢東共産党をたたえる歌曲の題名とのことです。さすがに大陸の機関車はでかいです。圧倒されました。他にも高速鉄道の車内を模したコーナーなどもありましたが、写真を撮り忘れてしまいました。10元の価格の割にはかなり充実した展示といえるでしょう。昆明を訪れる際はぜひ行ってみてはいかがでしょうか。

なお、目録などのお土産を売っていたのですが、買いそびれてしまいました。買わぬ後悔より買う後悔。

それではまた。

横浜のJICAの鉄道関連トークイベントに行きました。

先日、横浜で開催されたトークイベント「日本の鉄道、アジアを走る」に行ってきました。2427junctionどっと混むの管理人杉林佳介さんと、「東南アジアを走るニッポンの廃車両」の著者斎藤幹雄さんという、アジア鉄的には重要なお二方が出るということで、これは見過ごせませんでした。特に2427junctionのほうは、アジアの都市鉄道サイトの草分けともいえる存在ですので。また、言うまでもなく斎藤さんの著書も読了済みです。

トークショーではまず斎藤さんがミャンマー・ネピドーやボルネオのサバ州で撮影した、日本からの譲渡車両の写真や動画を、現地でのできごとを交えながら紹介し、その後杉林さんがインドネシアミャンマー、フィリピンの鉄道について、独自編集のクオリティ高い映像と写真で紹介(現地のポップスらしき曲をBGMにしていた)。JICA主催ということもあり、日本からの譲渡車が話題の中心でした。杉林さんも、通学で利用していた東京メトロ東西線の5000系がインドネシアに譲渡されたことで、興味をもったとのこと。その後JICAの職員のかたから、海外における鉄道建設・運営の協力について、インドの高速鉄道計画と、ミャンマーの鉄道高速化を例に説明。

トークショー終了後は、杉林さん製作の鉄道模型の運転展示も行われていました。また、実際に杉林さんやその他の海外鉄の方ともお話しすることができ、とても楽しかったです。ありがとうございました。 

f:id:dhasfaf:20190808161519j:plain

トークショー後に展示されたエンドレスレイアウト。手前の東急のクリアファイルは配布資料

f:id:dhasfaf:20190808161522j:plain

塗装や女性専用車ラッピングはもちろん、開きっぱなしのドアや屋根上の人々まで、再現が細かい…

ちなみに、現在では屋根上の乗車は禁じられているとのこと。ということは混雑がヤバイのだが、車両数を増やしたり運転本数を増やすなどして、どうにか対応しているらしい。また、インドネシアには独自開発の車両もあるが、故障が相次ぎ数年で廃車になってしまっているらしい。京葉線ニートレインかよ。というわけで、古くても快適な日本の車両は現地でも受け入れられているそうで。こっちではもう使わないのにあちらでは良いものとして使われているというのは、日本人としてうれしい反面、インドネシアの人々は日本の最新車両なみの快適さは享受できていないということでもあるので、いつかインドネシアの車両が日本よりも快適になるといいでしょうね。 

f:id:dhasfaf:20190808161527j:plain

フィリピンで走っている車両。なんと通勤電車の203系を客車として使用している。電化されていないとはいえ、よくもこんなことを思いつくものである。またインドネシアもそうだが、投石対策の金網が張られていてものものしい。 

f:id:dhasfaf:20190808161534j:plain

こちらはインドの首都デリーの地下鉄車両。シンガポールの地下鉄と似ているかな…?日本ではまず見ないデザインがおもしろい。 

f:id:dhasfaf:20190808161531j:plain

現地でも日本時代の行き先表示を出して運行している列車も多い。しかもその行き先が、例えばメトロ東西線の車両だと大手町や快速高田馬場といったレア幕だらけ(定期運用設定は無い…はず)。また定期運用があるとはいえ、各停元住吉も結構レアじゃないかなと(ちなみに車庫がある)。

もっとも最近は、現地仕様の行き先表示に改修されているようですが。また日本時代には無かったトレインビジョンもついてるとのこと。 

f:id:dhasfaf:20190808161538j:plain

帰りは馬車道から汽車道を通って日ノ出町まで歩いて京急で帰宅。通過する2ドア快特を見送りエアポート急行に乗ったものの、やはり2ドアだとドア付近に人がたまり、乗降に時間がかかるようで、横浜手前で信号停車…。ラッシュ時間帯に2ドアはやはり無理があるな…。横浜でしばし道草をくったあと、幸運にも復刻色ダルマの普通車でえっちらおっちらと帰りました。前面展望と加減速を楽しみました。

f:id:dhasfaf:20190808161515j:plain

おまけ。行きの東横線渋谷駅にて撮影。しかし沿線民でない僕には乗る機会がまずない…

しかし東横線はFライナーがやけに混んでいる…急行も同じ本数なのに人気が無いのかな…。そしてみなとみらい線は別運賃…渋谷から横浜と馬車道で170円?くらい違うので困る…。というのもみなとみらい線東横線の延長では無くてあくまで地下鉄乗り入れという扱いなんでしょうかね。もともと横浜線と直通する予定だったらしいし。そうだとすると、ある意味日本で唯一、両端で地下鉄に乗り入れる私鉄ということ…?

2か月ぶりの更新となっちまいました。いろいろ行ったり行かなかったりしたんですが、面倒だったり体調が不良だったりでやらずじまいでした。なんというかすっきりとした文章を書くのは難しい…。